vocanoha

合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

はこ「巣箱」


明るくリズミカルなエレクトロポップだ。それでいて日の翳るような憂愁感も、そこはかとただよっている。かわり映えのない日々の生活と、こんな暮らしはいつまでもつづくものじゃないという感覚と。別れてしまえば、それは別れになるが、別れるまでは別れではない。その狭間にいる当事者の情緒を、この楽曲はコンパクトにまとめているのではなかろうか。冒険の三日前の音楽。(utakiki)