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合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

鈴木凹「アイソレーション・レシーバー」


エレクトロニカの調子のある、淡くて甘いポップスだ。人には誰しも、人に知られぬ、密やかな願いがあるものだろう。たとえば外的な視線の枠にはめられた自意識が、まろやかに溶けてしまう刹那の喜びや。あるいは愛しい人の手をとって、はるか彼方に逃亡する夢だとか。そうした内なる声の木霊が響きわたり、思ほえずあふれだしてしまったかのような音楽であろう。(utakiki)