vocanoha

合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

Lo-+「TRO」


どことなくLo-Fiホップの調子のある、歌ものエレクトロニカだ。たしかにそこにあった自分という生命が、いままさに失われてゆく。その刹那にとめどなく流出してゆく残像。たとえ苦しみがなくとも、それはどこまでも切ないものであろう。もうよみがえることはないと意識している、その意識というものは。その意味では、やるせない安楽死のような音楽とも言えようか。 (utakiki)