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合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

神尾けい「ゲルマニウムの夢」


鉱石のように美しい、ポストロックの歌ものである。芸術の求道のはたてにあるものが、インターネットに投影された怪物であったとしても、そこにすべてを捧げてやる。さあ美味しく僕を喰らってくれ。そして僕はお前の夢となるだろう。それは希望ではないが、かといって絶望でもない。ただそうあるものと知りながら、いまを踊っているだけなのだ…… そんな音楽であろうか。(utakiki)