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合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ML「アーイシャクルポテ」

ジャンルで言えば、和風カントリーになるのであろうか。心地よい光と風を浴びながら、ゆったりとした時間の流れている、そうした田園のイメージが想起される楽曲である。そして初音ミクの歌唱に重なりあう、初音ミクのコーラスが、豊かな感情がつぎつぎと涌…

鈴木凹「どくんどくん」

アンビエントな雰囲気を漂わせた、歌ものイノセンス。この空と大地のはざまに、ともにある多くの生命とともに、いま自分がたしかに存在している。この誰もが見過ごしながら生活している事実を、あらためて発見したときの驚きにも似た感覚に、この旋律と音響…

モノ「ウサギの機械」

夢想的な歌ものエレクトロニカである。乾いた印象の音響に、甘いキーボードのハーモニーが心地よい。それにしても夢は不思議だ。この現実の刹那に対して、時間も空間も思いのままに行き来する、オルタナティブな世界。それははるか遠い記憶のようでもあり、…