vocanoha

合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

よつゆまる「to coda」

渇いた音の轟く、歌ものポストロックである。あの星空のもと、あの波打ち際に、あの時の二人がいた。奇跡のように成就された世界の配列は、天体の運行とともに、残響の彼方へと消えてゆく。その記憶のまだ鮮明なうちに、あたかも映像のように投影された音楽…

千石ナタデコ子「森の女王とロストアロー」

ファンタジックな民族調の調子のある、跳ねるような歌ものポップスだ。この地球という舞台での、幾多の愛の奏でる命の循環を、ある物語のワンシーンのように描きだしてる。いつかは終わりがあればこそ、それを予感していればこそ、慈しみのような恋も生まれ…