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合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

2022-10-08から1日間の記事一覧

いよわ「熱異常」

切迫感のただよう不協和音ポップチューンである。未来の予感に脈打つ動脈と、早くもかすみつつある視界、そして無闇に加速しながら空転する思考回路。つまりは流血と惨事の数秒間の時間の速さを連想させる楽曲だ。そしてたたみかけられる歌唱とともに、その…

鈴木凹「言葉には戻れない」

雨だれの波紋を描く湖面のように、淡い音響の心地よい、歌ものエレクトロニカだ。感情のままに流露した言葉が、そのまま歌となる。それはある修練をへた感性にしかなせない業であろう。だとするとこの楽曲は、その到達した境地を、音楽的に表現したものかも…