vocanoha

合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

鈴木凹「言葉には戻れない」


雨だれの波紋を描く湖面のように、淡い音響の心地よい、歌ものエレクトロニカだ。感情のままに流露した言葉が、そのまま歌となる。それはある修練をへた感性にしかなせない業であろう。だとするとこの楽曲は、その到達した境地を、音楽的に表現したものかもしれない。そして歌は、やがて詩となるのか。(utakiki)