vocanoha

合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

あしかかもしか。「training!」


きらめくような性急さを感じさせるエレポップだ。まだ見ぬ何者かへと生き急がされる一方で、どこまでもゆっくりした時間のまだるっこさと。その狭間でますます高まっていく焦燥感が、ここにはよく落とし込まれている。それは青春のリアルというよりも、回顧されることで物語の一コマとなった、あの頃と言ったほうがいいかもしれない。であればこそ、突き抜けるほどにポップなのだろう。(utakiki)