vocanoha

合成音声の音楽に、言の葉を捧ぐ:詩的なボカロ曲レビューサイト

いよわ「頬が乾くまで」


ゆるふわとした雰囲気のうちに、棘のある優しさの感じられる、不協和音ポップチューンだ。とある都市の片隅に埋もれた、ある渇いた生きづらさを濡らしてゆくように。そしてその如雨露を手にしているのは、暗がりの夢想のうちにある、もう一人の自分なのだろう。夜露に濡れる薔薇のような楽曲である。(utakiki)